私の第一号船

人生の中で、船乗りとして自分が船で働くとは誰が予想したか? 私だって船で働くなんて夢にも思っていなかったけど、人生ってわからないものよね。しかもエーゲ海で船乗りをするとは。当時はギリシャという国がどこにあるかも、よくわかっていなかった。それに何語を話すのかも(笑) でも、アメリカにいた時、「クルーズ客船で働く」というスタイルを知り、なんだか私、絶対船で働いてみたい!って思ったのよね。その一年後、私はギリシャに飛んだ。自分が乗る船の事など、よくわからなかったけど、とりあえず船で仕事がしたい、という一心で。もちろん、この時はどんな船に乗って、どういうことが自分に待ち受けているのかも知る由もなかったけど。自分の働く船を見た時の第一印象、「古っつ」。そりゃそうですよ、私の第一号となった船は、その当時すでに、40歳を越えていた中古船だったのだから。

とりあえず船で働きたい!に+1!

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外見も古かった、中も古かった(笑)
私の船乗り仕事の第一号となった船は船体がきれいなネイビーブルーに白と黄色のラインがペイントされていた。うぅ~ん、見た目は古そうだけど、きっと中は改築されてるかも、と思いながら乗船。そうしたら、やっぱり中も古かった(笑) でも古いと言ったら、かわいそう。もちろん綺麗に掃除されているし、どこピカピカに磨かれている。でもやっぱり、私がアメリカで乗ったクルーズ客船とは雲泥の差(笑) 設備も古くて、まさにオ
船上避難訓練で
船上の仕事にも慣れてきた数ヵ月後、事件が勃発した。お客さんは船が寄港地に停泊している時は、外出していて、日中の船内にはお客さんは残っておらず、ガラガラ。そんな時に、私たち乗組員は船上でのあらゆる事態に備えて予行訓練を行う。そして事件が起きた日も予行訓練の日だった。中古船であってもセキュリティ体制は完璧。防水ドアや防火ドアも閉めての大きな訓練。特に防水ドアはとても重くて分厚い、大きな音を立てながら閉
呪われてる?!
避難訓練は乗組員は絶対全員参加。だけれど、そのクルーは体調不良かなにかで欠席していたらしい。そして防水ドアが大きな音を立てて閉まっていたのに、通れると思い通ろうとしたところの事故だった。実際、ドアが閉まっていくスピードは目で見るよりも速い。船医が駆けつけたのだけど手遅れで、クルーは残念ながら帰らぬ人となってしまった。でも、私たちクルーはお客様の前では平常心。笑顔で寄港地から帰ってきたお客さんを迎え
また中古船に乗るの?
そして無事にその年の仕事を終え、冬に日本に帰国した。その後、同僚からメールで、私たちが乗った船は売りに出されたことを聞かされ、やっぱり・・・と納得。そしてクルーズシーズンが始まる1ヶ前に、船会社の人事からメールが来た。「今年は○月○日からシーズンんが再開よ。もちろん今年もよろしくね。ちなみに、なふてぃこが乗る船は中古船だけど、とても綺麗で素敵よ~やっとリノベーションが終わったから。」だって。やっぱ